「コンフォートゾーン」という言葉を知っていますか?コンフォートとは、「快適」という意味。
ここでいう「ゾーン」は心理的領域のことです。
慣れた環境で、特別な苦労なく安心感を持って仕事ができている状態は、「コンフォートゾーンの中で仕事をしている」と言い換えることができます。
それ自体、悪いことでは全くないのですが、大きな成長が期待できる状態ではありません。成長を加速させたい場合は、コンフォートゾーンから出て、仕事に取り組む必要があります。
成長のために理解しておくべき3つの心理領域
どのような領域があるのか、簡単に紹介します。
コンフォートゾーン
心理的負荷があまりかからない状態です。場所、仕事内容、関わる人がある程度限定されています。
ストレッチゾーン
コンフォートゾーンの外に出るとストレッチゾーンに入ります。このストレッチゾーンに入ることが、成長を加速させるために大事なことです。
パニックゾーン
行き過ぎの状態です。ストレスが大きすぎ、適切な判断が難しい状態です。身の丈に合っていないともいえます。もちろん、この領域で頑張ることにより、大きな成長が期待できます。けれども、精神面や身体に不調が生じる場合があるので、ハイリスク過ぎます。頑張り過ぎな人は気をつけましょう。また、言い訳が多い人は、すぐに自分自身がパニックゾーンに入ったと思いがちです。それはそれで勿体ないので、気をつけましょう。やり過ぎず、やらなさ過ぎず、自己理解が大切です。
ストレッチゾーンで成長する
上の図のように、ストレッチゾーンの中でもさらに3つの領域に分けることができます。
怖れのゾーン(フィアーゾーン)
慣れない環境、初めての業務、苦手な人、色々な条件により、不安や怖れが発生している状態です。頑張って抜けましょう。人は、安心を欲しがる生き物なので、コンフォートゾーンに戻るためのそれらしい理由を無意識で探してしまいます。
「がんばったところで何も得られないかもしれない」
「今日は忙しいので明日にしよう」
いろいろ考えてしまいます。怖れのゾーンを抜けるためのコツは、慣れと自信です。一度クリアすれば「前回もクリアできたから」と、自分に自信を持つことができます。
早い段階で、怖れのゾーンをクリアすることに慣れておくことが大切です。その「慣れ」は、一生モノの財産です。
学びのゾーン(ラーニングゾーン)
怖れのゾーンをクリアすることへの「慣れ」に加え、新しいチャレンジではいろいろなことが学べます。リアルの世界ではレベルアップしても、それっぽい音が鳴るわけではないので、都度、成長を実感をすることは難しいかもしれません。
けれども、気がついたら色々なことが出来るようになっています。
成長のゾーン(グロウスゾーン)
学びのゾーンで頑張っていると、いつの間にかひとまわり成長した自分になっています。時には振り返って、何もできなかった自分と現在の自分を比較して、自分の成長に驚きましょう。
自分が成長していることに気がついていない人も多い気がします。スキルだけでなく、新しい視点や広い視野も手に入れているはずです。
覚えておきたいポイント
・慣れたことばかりしていると、成長のスピードは遅い。
・コンフォートゾーンから一歩飛び出して、ストレッチゾーンに入ることで成長する。
・コンフォートゾーンは快適で安心な状態。無意識がコンフォートゾーンに連れ戻そうとしてくる。
・頑張りすぎな人は、パニックゾーンに注意。
上記の点、覚えておくと良いかもしれません。
「さぁ、コンフォートゾーンから飛び出してみようかな」「うわぁ、今むっちゃコンフォートゾーンやん」「ラーニングゾーン、入りました!」
そんな言葉が飛び交うと、楽しそうですね。