人によって成長の速度は何故違うのか。
全く同じ経験をした2人の人間がいたとしても、本人の捉え方次第で学習内容は大きく異なります。
IQ、家庭の裕福さ、学歴、民族、人種、性別等は関係ありません。
実は、成長が速い人は、思考と行動のプロセス・サイクルが優れています。
つまり、成長のためには、何かを体験した時にどう考えるか、そして次にどう行動するかが大事ということですね。
今回は、その思考と行動のプロセス・サイクルを学びましょう!
体験をどう振り返るか
上の図は、成長のサイクルを示した図です。「経験する」からスタートします。
この図が「経験学習モデル」の図です。
もう少し詳しく、アカデミックな感じに示した図がこちらです。
難しそうな漢字が出てきましたが、内容は複雑ではありません。
簡単に言うと、「経験を振り返り、しっかり考えて、実験してみましょう」という感じです。
このサイクルを体得することが「学び方を学ぶ」ことを意味します。
それぞれの工程を詳しく見てみましょう。
1.具体的な体験
まずは、自分の行動の結果、他人の行動の結果を適切に捉えてみましょう。
「こうした結果、こうなった」という部分を言語化してみることがポイントです。
「良い結果」「悪い結果」関係ありません。どちらも学習材料です。
お腹が空いていた訳でもないのに、カフェに入り、ケーキを食べてしまった。
例2:
Aさんが、広告のキャッチコピーを「今ならお得!」から
「100万点出荷記念企画は本日が最終日、今なら半額」に変更した結果、
販売数が30%増加した。
2.内省的な考察
ここから知的な活動が始まります。
「なぜそうなったんだろう」「どうしてそのような行動をしたのだろう」
と、じっくり深く考えます。いわゆるクリティカルシンキングですね。
・「instagramで話題のショートケーキ、1日限定100食」というフレーズに興味を持った可能性が高い。
・多くの若い世代から支持を集めている点や限定感に惹かれていた自分がいた。
・そしてちゃっかりケーキの写真を撮ってinstagramにアップしていた。
例2:
・先輩のAさんは販売数に課題を感じ、改善策を打った。
・企画名を出すことで、よくあるキャンペーンじゃないことが伝わり、興味を持つ人が増えた。
・値引き期間を打ち出すことで、限定感が伝わり、心を動かされる人が増えた。
・値引き額を明確に打ち出すことで、興味をひきやすくなった。
3.抽象的な概念化
「抽象化」「概念化」のステップに進みます。これらは、もしかすると初めて聞く言葉かもしれません。
「具体的」の逆です。
商品の購入やサービスの利用時、写真撮影・シェアといった体験にフォーカスすることも重要。
また、店頭では多くの人にシェアされていることを打ち出し、通りすがりの客にも興味を持たせることができる。
例2:
よくありそうなフレーズだと、人は興味を持ちにくい。
限定感は人の心を動かす。明確な数字は、インパクトがある。
4.積極的な実験
はたして自身の考察や概念化は正しいのか、実験していきます。
同様のケースではもちろん、応用も視野に入れて、取り組んでいきます。
自分が担当する商品は飲食系の商品ではないが、ユーザーに写真をシェアしてもらうための方法を検討し、企画化した。
例2:
広告作成時、具体的な数字が明確に伝わるようにした。
メールでの案内時、「あと残り3点のみです」と限定感が伝わるようにした。
商談で、別の商品をプレゼンする時、他社よりも「40%も安いです」と明確な数字を出すようにした。
学びは色々なところにある
応用して様々なことに活かせるようになれば、「体験」は日々の仕事の範囲に制限されません。
普段の買い物、ニュース、趣味、散歩中、色々なところに体験と学びがあります。また、自身の体験からだけでなく、他人の話から学ぶこともできます。
学びのサイクルを体得して、成長を加速させましょう。
覚えておきたいポイント
最低限、覚えておきたいことは、
全く同じ経験をしても(聞いても)、
人によって得られるものが異なる。
です!あらゆる体験を有意義な経験にしていきましょう!